北海道札幌英藍高等学校
北海道札幌英藍高等学校
8月の活動は夏休み中の8月3日(日)、7月にリニューアルオープンしたばかりの北海道庁赤れんが庁舎の見学に行きました。2019年に大規模改修に入る前に郷土研究部で何度か見学したことはありましたが、その頃のことを知るのは顧問の菊池教諭だけで、生徒たちは全員が初めての訪問になりました。当日は日曜日で観光客等で混雑することが予想されましたが、開館してすぐに入場したことから余裕を持って見学することが出来ました。3年次生2名、2年次生3名、1年次生1名、顧問の菊池教諭・山口教諭の計8名での活動となりました。
JR札幌駅に集合し、徒歩で現地へ向かいました。
「赤れんが庁舎」の愛称で親しまれている北海道庁旧本庁舎は、1886(明治19)年に建設が始まり、1888(明治21)年に完成しました。1909(明治42)年には火災により内部が全焼しましたが、赤れんがの外壁は残されていて、今の明治時代の面影を伝えています。その後、1968(明治43)年には復元工事が行われ、翌年にはその歴史的価値が認められ、国の重要文化財に指定されました。さらに今回の2019(令和元)年~2025(令和7)年の大規模改修工事では、耐震改修工事などが実施されています。赤れんが庁舎は北海道の歴史を今に伝え、未来へと受け継ぐ建物として生まれ変わりました。
以前と比べると、観光客に分かりやすい展示を目指しているように感じられました。1階に売店やレストラン、道内各地域の物産を紹介するコーナーがあり、2階に道内各地域の魅力を伝える体験型情報コーナー、赤れんが庁舎の歴史ブース、北海道の遺産と文化ブース、アイヌ文化と歴史ブースがありました。生徒たちはこれまでの巡検で学んできたことを思い返しながら、熱心に見学していました。
地下には北方領土展示室と樺太関係資料室があり、昨今のウクライナ情勢とも関わる日ロ関係の悪化や、今年が戦後80年ということもあり、たくさんの人たちが熱心に展示に見入っていました。特に樺太関連やソビエト侵攻に関わる資料について、生徒たちも初めて知ることが多かったようで、真剣に見学している様子が印象的でした。
生徒たちは以下のような感想を述べていました。
・時計台でも見た赤い星のマークが、赤れんが庁舎にもあることに気付いた。
・中央の階段の手すりに使われている木がつぎはぎではなく、丸々一本であることに気づいて驚いた。
・北海道内179市町村のコーナーでは、各地域とのつながりを実感することができてあたたかい気持ちになった。
・学校で習う戦争の歴史は本州や沖縄のあたりのことを重点的に説明されていたので、北海道を中心に考えるのはとても新鮮だった。
・樺太の真岡郵便局事件や、引き揚げ船が攻撃されて沈んだ話など、もっと知られるべきことがあまり報道されていないことに憤りを感じた。
・縄文文化とアイヌ民族、北方四島の歴史について詳しく学ぶことができた。
・戦争に関わる話は、ただ悲しい・辛いだけでなく、しっかり学んで次の世代へ伝えることが大切だと思った。
・建物が大きく、また情報量も多くて頭がパンクしそうでしたが、北海道に関わるたくさんの知識が増えて、とても有意義だった。
・全体的に目新しさがあり、また直感的に分かりやすい場所だと思った。
・戦争について北海道では何があったのか、今まで考えることがほとんどなかった。今回の巡検で、まだ多くの人が知らないことがたくさんあることを知った。
9月は、北海道開拓の村を見学する予定です。
また、教職員と生徒との連絡手段について、次のように規定しています。
教職員と児童生徒との連絡手段に係わる規定(H27.6改定).pdf