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1月の活動

 新年明けての最初の活動は、1月15日(日)に以前から行きたいと考えていた白老町のウポポイ(民族共生象徴空間)見学でした。アイヌに関することを学べる施設ですが、先月の北海道博物館にもアイヌに関わる展示が沢山あり、両施設を続けて見学するのはとてもタイムリーでした。生徒たちは中学校の修学旅行で行ったことがある、もしくは初めてということでしたが、高校生になって新たに歴史を学んだ上で見学することはとても意味があると思いました。参加者は2年次生1名、1年次生1名、顧問の菊池教諭の計3名でした。 
 
 JR札幌駅に集合し、特急で白老町へ向かいました。

   

 JR白老駅から徒歩7分ほどで、ウポポイへ到着しました。ウポポイは2020年7月に開業しましたが、コロナ流行と重なりこれまであまり混み合う印象はありませんでした。今回も常に入場する人たちが入口にいるものの、余裕を持って見学できる感じでした。外国人観光客の姿も見られました。入場してからすぐ、体験交流ホール(ウエカリ チセ)での伝統芸能公演を案内され、そちらへ行きました。写真撮影はできませんでしたが、鶴を題材とした踊りが披露されて、生徒たちは強く興味を示していました。

             

 踊りを観た後は、展示物をじっくりと見学しました。先月の北海道博物館にもアイヌ関係の展示は沢山ありましたが、こちらはやはりより専門的であったり、逆に初めて接する人にも分かりやすいものなど、様々な工夫がなされていました。生徒たちは展示物からアイヌ文化について理解を深めるだけでなく、ポロト湖の眺めも楽しみ、新たな発見の多い見学となりました。

   

 直木賞受賞小説『熱源』に登場し、白老にも滞在したことのあるポーランド人文化人類学者ブロニスワフ・ピウスツキ(1866~1918)の胸像と記念撮影した後、昼食を白老駅近くの「haku hostel+bar」でいただきました。こちらのお店は、大正末期~昭和初期に青森県から白老に移住してきた柏村(かしわむら)家が開業・営業してきた「柏村旅館」をリノベーションしてできたもので、白老のお洒落スポットとして人気があります。生徒たちはウポポイとはまた違う雰囲気で、食事を楽しみました。

 生徒たちは、以下のような感想を述べていました。

・展示物は北海道博物館と重なるものも多かったが、触れて学べる展示物や、伝統的舞踊・歌唱などは他の施設ではなかなか体験できないので、大きな価値があると思った。
・アイヌと鉄について興味を持った。アイヌが製鉄技術や採掘について知らないと勝手に思っていたので、良い学習になった。またウポポイが出来る前のポロト湖周辺の歴史も興味深かった。
・アイヌ人の俳優、アイヌ人初の国会議員などアイヌ人で活躍する方々の展示は初めて見るもので、とても良かった。
・展示物からアイヌと日本のつながりを感じる一方、和人とアイヌの衝突や民族差別についても詳しく説明されていて、アイヌの人々の不満もよく分かった。
・ウポポイの中でまだ見れなかった所があり、アイヌ料理も食べてみたいのでまた行ってみたい。

 来月は、卒業直前の3年次生も交えた巡検を予定しています。