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2022年6月の記事一覧

6月の活動

 5月は部員の体調不良など様々な事情で残念ながら活動できず、今年度2回目の活動は6月11日(土)に札幌市資料館と北海道大学植物園へ出かけました。どちらも札幌の中心部に位置する便利な立地で、札幌の歴史や北海道の自然を学ぶのにぴったりな施設です。参加者は3年次生2名、顧問の菊池教諭と武藤教諭の計4名でした。 
 
 地下鉄大通駅に集合し、大通公園を歩きながら札幌市資料館へ向かいました。

   

 札幌市資料館の建物は大正15年(1926年)に、札幌控訴院として誕生しました。控訴院は現在の高等裁判所にあたるもので、札幌では昭和48年(1973年)に裁判所合同庁舎が新設されるまで裁判が行われてきましたが、その後は札幌市資料館として市民に開かれた施設となり、令和2年(2020年)12月に国の重要文化財に指定されました。札幌軟石とレンガを交互に組み合わせて積み上げる工法で作られており、その外観も特徴的です。

     

 建物の中は、まちの歴史展示室、美術作品展示のための貸しギャラリー、札幌出身の画家・漫画家のおおば比呂司さんの記念室、そして刑事法廷展示室からなっていて、生徒たちは興味深そうに見学していました。

   

 刑事法廷展示室では、当時の裁判の雰囲気を感じることができました。また大正・昭和初期に実際に起こった事件の紹介・説明もあり、その内容に生徒たちも驚いていました。

 札幌市資料館の次は、徒歩10分ほど札幌駅方面へ向かい北海道大学植物園へ行きました。この植物園は、札幌農学校(北海道大学の前身)の教頭だったW.S.クラークが、1877(明治10)年に開拓使に対し植物学の教育には植物園が必要であると進言したことに始まります。開拓使によってつくられた博物館とともに植物園用地(現在地)が札幌農学校に移管され、のちに初代園長となる宮部金吾が計画・設計をし、1886(明治19)年に開園しました。近代的植物園として我が国で初めて造られたもので、日本で2番目に古い植物園です。その後、高山植物園(1938(昭和13)年造成)やカナディアン・ロックガーデン(2001(平成13)年造成)などが整備され現在に至ります。また、1989(平成元)年には博物館本館等が国の重要文化財に登録されました。
 様々な施設がある中、今回は博物館、構内の植物、温室を見学しました。

         

博物館ではヒグマや絶滅したエゾオオカミなど北海道で見られるたくさんの動物の剥製があり、生徒たちは熱心に見学していました。南極で生き残った樺太犬タロの剥製も印象的でした。

     

 博物館見学後は自由に構内を見学し、温室に集合することにしました。生徒たちは各々見学し、たくさんの植物の美しさを堪能しました。

     

 最後に集合した温室の休憩場所で、1935年に撮影されたアイヌの熊送りの動画が上映されていて、生徒も教員もその貴重さに驚きながら見入りました。

 

 生徒たちは次のような感想を述べていました。

・札幌市資料館では札幌の歴史を知ることができ、展示品も興味深かった。
・おおば比呂司さんの絵本や童話が素晴らしかった。
・北大植物園の博物館では動物の剥製や卵を見て、動物の大きさと卵の小ささのギャップを感じた。
・途中まで雨が降っていたのが残念だったけど、そのおかげか晴れてからきれいな写真を撮れた。

 次回の巡検は、7月に北海道近代美術館や小樽博物館の見学を計画しています。