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2022年10月の記事一覧

10月の活動

 10月の活動は紅葉も美しくなってきた10月16日(日)に、大倉山の札幌オリンピックミュージアムと本郷新記念札幌彫刻美術館へ行きました。最近話題の冬季オリンピック招致にも関わる施設と、その近隣に位置する美術館を訪問することで、札幌におけるスポーツ文化と芸術文化を一度に学ぶことが目的でした。また3年次生が進路活動専念のために引退してから、1・2年次生による最初の活動になりました。参加者は2年次生1名、1年次生1名、顧問の菊池教諭・武藤教諭の4名でした。 
 
 地下鉄東西線西28丁目駅に集合し、バスで札幌オリンピックミュージアムへ向かいました。到着すると人の多さに驚きました。天気が良かったこともあり、札幌市民だけでなく関西方面や中国から来たと思われる団体旅行客もいて、とても賑わっていました。

   

 大倉山ジャンプ競技場のすぐ下に位置するこの施設では、オリンピックの躍動感や感動が味わえる大迫力のパノラマシアターや、1972年札幌冬季オリンピックの軌跡をたどる展示に加えて、オリンピック開催都市としてのレガシーをより深く次世代に継承していくため、古代オリンピックの誕生から近代オリンピックへの変遷やパラリンピックについてのコーナーにより、オリンピック・パラリンピックの歴史や理念について学べる魅力ある展示内容となっています。
 部員たちはオリンピックに関わる様々な展示物や、マシンを使ったスキージャンプ・ノルディックスキー・ボブスレー・アイスホッケー体験などでオリンピックやウィンタースポーツについて理解を深めることができました。

        

 ミュージアム見学後はリフトでジャンプ台の上にある展望台から札幌を一望しました。札幌は夜景で有名ですが昼間もきれいで、札幌の中心部だけではなく、英藍高校方面や石狩湾も良く眺めることができました。

   

 展望台を降りてからミュージアムの休憩所で昼食を取った後、坂道を下って本郷新記念札幌彫刻美術館へ向かいました。

 

 本郷新記念札幌彫刻美術館は、札幌市中央区宮の森の閑静な住宅街のなかにある小さな美術館で、戦後日本を代表する札幌生まれの彫刻家・本郷新(ほんごう・あらた、1905-1980)の彫刻・絵画など1,800点余りの作品を所蔵しています。本館と記念館の二つの建物があり、本館では、さまざまな視点から本郷新の芸術を紹介するコレクション展や、彫刻や立体造形に関する企画展を開催しています。本館と隣接する記念館は、かつて本郷新がアトリエ・ギャラリーとして建てた邸宅で、本郷新の彫刻・絵画作品のほか、全国各地に設置された本郷新の野外彫刻の石膏原型、制作道具や家具類を常設展示していて、かつての邸宅の雰囲気を味わいながら、本郷の彫刻とその制作の息吹にふれることができます。 

 当日、本館では「建築家上遠野徹と本郷新の宮の森アトリエ」と題した特別展が開かれていました。本郷新記念札幌彫刻美術館の記念館となっている建物を設計した、北海道を代表する建築家上遠野徹(かとの・てつ、1924-2009)と本郷新それぞれの仕事ぶりを知ることのできる写真や図面、模型、イメージスケッチなどを通して、この建物に込められた両者の思いを知ることができました。

 両館とも内部は写真撮影禁止だったので、こちらにその様子を載せることはできませんが、部員たちは普段目にすることのない迫力ある彫刻作品や、建築に関わる精巧な図面や模型、珍しいスケッチなどを直接見ることで、貴重な経験を得られました。

 
 部員たちは、以下のような感想を述べていました。

・色の塗られていない古いスキー板に驚いた。
・冬季オリンピックを通じた札幌の発展の話や、日本そして北海道出身のオリンピアンの使用した道具が興味深かった。
・展望台に来たのは7年振りくらいだったが、記憶よりもとても広い範囲を見ることができて良かった。
・彫刻美術館の特別展では、展示されていた写真や模型などが40年以上前のものとは思えないほど、逆に新しさを感じた。また記念館にある作品の彫刻や、アトリエだったころの写真を見ると本当にすぐそこに本郷さんがいるように思えた。
・建築の分野で「当時では奇抜」→「今でも美しい・近代的」という「時の美」を自分なりに感じることができた。
・眼鏡を忘れてきたのが痛かった。景色も作品のもっとはっきり見たかった。

・3年生がいない初めての活動でしたが、これからも先輩と協力・分担して上手くやって行く手応えがつかめた。


 来月は石狩方面への巡検を予定しています。